綺麗な大きな声を出す方法
序章 大きな声を使うことが多くなった社会
「もっと大きな声、出して!」
そう言われていませんか?
もしそうなら、ぜひ、こちらの記事をご覧ください。
数年続いた疫病の最中は常にマスクを着用して、学校では合唱コンクールや校歌斉唱、会社では会議などが自粛されていました。
しかし、最近では、皆で歌う頻度も多くなり、仕事でも声を使う頻度が多くなってきました。
今まで、歌わなかった校歌を突然歌いだし、「もっと大きな声出して」と言われるから、出し方を学びに来たという生徒さんもいます。
発声の仕方もわからないのに、突然大きな声を出してと言われても無茶ですよね。
そこで、最短で、綺麗な大きな声を出すコツをお伝えします。
本章 大きな声を出す仕組み
結論からお伝えすると、大きな声は、声帯を強く使わずに、体の空洞を利用して声を大きくします。
わかりやすくお伝えすると、例えば、太鼓は、中の空洞に音を響かせて、音を出します。
小太鼓よりも大太鼓のほうが大きな音になりませんか?
あれは、空洞の大きさが大きいので大太鼓のほうが音が大きくなっているのです。
つまり、人の体の空洞を大きくすることで、声も大きくなります。
発声で使う体の空洞は、主に3つ。
鼻、口、肺です。
鼻は、鼻腔という空洞、口は、口腔という空洞、肺は、肺の空洞です。
- 鼻腔
- 口腔
- 肺
鼻の空洞に響かせると、丸くて柔らかい声になりますが、声量が出ないので、そこまで大きな声になりません。
人体の中で肺よりも高い位置にある口腔に響かせると、高音の響きが声に含まれて、綺麗で大きな声になります。
一番大きな空洞なので、非常に大きな声を作ることができます。しかし、普段の声としては使いづらく、わかりやすく言うと、オペラっぽい声になります。
実践 声帯ではなく、響きを使う
声帯を強く使わずに、綺麗で大きな声を出すコツをお伝えします。
こちらの記事では、上記でお伝えした体の空洞の中で、一番、綺麗な声で大きな声になる口腔を広げる方法をお伝えします。
- 笑顔
- 声は後ろに飛ばすように
- 少しキーを高めに
- 母音の「お」を混ぜる
- 口を大きく開けない
ほほのお肉を持ち上げるように笑顔を作ってください。
(マスクしているとほほが下がるので、マスクを着けている時は特に気を付けてください)
イメージになってしまいますが、よく、声を遠く前に飛ばそうとする方がいますが、前に飛ばそうとすると、鼻声になったり、口の中が狭くなり、のど声や声がれの原因になります。
声のキーの高さによって、のどぼとけの位置が変わります。
低いキーでは、のどぼとけは下がり、高いキーでは、のどぼとけが上がります。
低いキーの場合、肺の空洞に声が振動するので、響きは増えますが、低い音は、音の特性上、遠くには届きませんので、大きな声を実用する場合は、声は少し高めにして、口の中に響かせて、大きな声を作るほうが理想です。
少し高めのキーで、発音に、母音の「お」を混ぜると、口の中が広がり、響きが増え、大きな声になります。
口を大きく開けると、口の周りの筋肉やあごの筋肉、舌の筋肉が緊張して、のどを絞ります。
これでも、声が大きくならない方へ
感覚を掴むまでは、練習する必要があります。
練習する際に、合っているのか間違っているのかわからない場合は、のどが痛くならないかで判断するとわかりやすいです。
また、何度挑戦してもうまくいかない場合は、息が漏れるような声や裏声を使っている場合が多いです。
その場合、コツではなく、発声に伴う筋肉を鍛える必要がありますので、ボイストレーニングが必要になるので、ご相談ください。
体験レッスンの内容はこちら
終章 かすれた声を身につけないために
大きな声を出すと、すぐにのどが痛くなったり、声がれが起きている場合は、声帯を強く使い、体の中の空洞を狭く使っています。
もし、声帯を強く使い、体の空洞を意識しないでプロの歌手が歌ったら、1回のコンサートで声ががらがらになってしまうでしょう。
しかし、プロの歌手はなっていません。
それは、声帯が強いからではなく、発声の基礎を知っているからです。
時々、野球の部活動や幼稚園の先生を見かけますが、皆さん、声ががらがらで大丈夫かなと心配になります。
少しのコツを実践するだけで、生まれ変わったような声を手に入れられるのに…。
この記事をもし見つけたら、ぜひ、実践してみてください!