観客を引き込む歌手MC【ストーリーテリング編】
歌手のMCって何話したらいいの?
数年間続いた疫病の規制が緩和して、プロの歌手のライブやコンサートが盛んに開催され始めました。
それと並行して、今まで歌い手で活動していた人や一人カラオケで歌っていた人が、人前で歌う機会も多くなってきました。
当スクールの主にカラオケを楽しんでいた生徒さんも、地元の熊谷市から更に活動を広げて、伊勢崎市やさいたま市のライブカフェや居酒屋に参加するようになり、楽しみが増えたと喜んでいらっしゃいました。
この間、ある生徒さんからこのようなお話がありました。
「MCってどんなことを話したらいいのかわからない」
もちろん、MCを挟まずに歌い続けるのも有りです。
例えば、先日のMrs. GREEN APPLEさんのライブがそうだったそうで、90分位のライブで19曲程演奏したそうで、ほとんど、MCも無かったそうです。
色んなMCがある中で、これが正しいというのは無くて、なんでも有りなのですが、その中でも、大切な事を3つお伝えします。
- 利他的
- 温もり
- 旋律
自己満や武勇伝を自慢されても、相手を気持ちよくさせるお話じゃなければ、共感も感動も与えられません。
自慢しなくても、あなたの話し方や行動で「いいかも!」と好感を持ってくれます。
ボカロではなく、生の歌声を聴いてくださる観客にはAIでは作れない人間味のある内容のほうが温もりを与えます。
言いたい事をただ話しても興味を持たれません。
何故ならば、相手の興味を持たせるような内容じゃないからです。
よく言われるのが、どんなに素晴らしい話術の持ち主が話しても、相手は話した内容の30%も覚えていないと言われています。
つまりは、0から100まで離しても観客は理解量を超えてしまい、聞く事をやめてしまいます。
つまりは、話す内容ではなく、MCから歌が始まっているようにこの後歌う曲への感動の繋ぎを考えるのが良いです。
MCの実例【ストーリーテリング】
もし、私がMCをするのであれば、ストーリーテリングというテクニックを用いて、簡潔的に物語を話します。
ある時、こちらのスクールを辞めた生徒さんが夢に出てきました。その生徒さんは、現場で多く活動する方で、あるプロデューサーさんに目をかけていただき卒業しました。凄いですよね! それだけ努力していたので当然です。でも、夢の中で、その方が泣いてるんです。「今後どう活動したらいいのかわからない」と泣くんです。そこで、私は夢の中で、「なら、戻ってこい」と言うと、「(一度やめたから)どんな顔で戻ったらいいのかわからない」ともっと泣くんです。それを3度、全く同じ夢を見ました。ただ事じゃない。私はその方のSNSを見ました。歌っている動画や音源を聴いて、何が足りないか、何に悩んでいるかを調べました。しかし、当然ですが、辞めた生徒さんにこちらから連絡する事はできません。そこで、同じ歌を志す者として、その方に必要なテクニックやリズム感、表現の仕方やグルーヴ感を入れてアレンジした歌を歌ってみた動画にしました。その方に届きますようにと願って。──聴いてください、絢香さんの三日月。
このお話を聞いて、「おお? どんな歌を歌うんだ?」と思いませんでしたか?
これが、MCの魅力だと思います。
一曲一曲に歌う理由やこのような思いがあれば、歌う熱意にもなり、それが観客を楽しませます。
ぜひお試しを!
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