趣味を仕事にするための心理学『ザイアンスの法則』と『ボッサードの法則』
能力だけでは仕事にできません
例えば、歌手になりたいと思い、カラオケに毎日行っても、カラオケで100点を得ても、それを活かさなければ、仕事にすることはできません。
それでは、どうしたら、その能力を活かすことができるのでしょうか。
それはひとつ。
『人』です。
人に何かを提供することがお仕事であるのと同時に、お仕事にするためにも人が必要不可欠です。
なぜなら、人は記憶という知識を持っているからです。
例えば、自らよりも全然業界で活動してお仕事にしている人から知恵や情報を得ることで、仕事に繋げることもできますし、その会話などの交流により、業界の人との交流を広げることができれば、その分、お仕事のお話をいただくチャンスも増えます。
また、ひとりでは成し遂げられないことでも、同じ志が集まれば成し遂げられることもあります。
このように、人はマイナスに働くこともありますが、プラスに働くこともあるのです。
本日は、その人と良い関係の築きかたから、能力を仕事にするために必要な心理学のスキルを2つお話いたします。
ザイアンスの法則
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱している法則で、面識のない対象であっても、映像や音などで繰り返し接触すると好意度が上昇するというものです。
例えば、挨拶を何度もしている人とは、何となく、知り合いのように感じませんか?
また、挨拶を何度も交わしている人とは、挨拶以外のお話もしやすくなりませんか?
これをザイアンスの法則と言います。
ボッサードの法則
アメリカのペンシルバニア州立大学の心理学者ジェームズ・ボッサードさんが、『ボッサードの法則』を見つけました。
このボッサードの法則とは、男女間の物理的な距離が近いほど心理的な距離は狭まるというものです。
これは、例えば、クラスで隣の席であったり、同じ委員会や部活動であったりと、物理的に体が接近しやすい関係性であると、心の距離も近づきやすくなるというものです。
きっかけは挨拶から
ふたつの法則はどちらも挨拶から始まります。
挨拶がなく接近してきたならば、警戒しますし、挨拶があった上で、その先付けに会話があり、会話で更に親しくなれば、共通の話題でどこか出かけたりと繋がっていきます。
こちらはお仕事でも同様で、会社であれば、挨拶をすることで、上司に顔を覚えられて、良い仕事を任されるようになりますし、自分自身で仕事を始めたい人も、仕事をだれかから引き受けたり、誰かのためにある仕事をする場合でも、挨拶から始まり、信頼を得てからお仕事が始まります。
例えば、歌手を仕事にするためには、その歌を聴いてもらえる環境に身を置かなければなりません。
身を置いた上で、様々な人と交流し、その中で、お仕事のパートナーを見つけたり、お仕事のお話をいただくことができるようになります。