歌を上手くするには技を覚えるのではく、反射を覚えるべきである

今年の秋は秋雨前線に台風の接近で雨が続いていますね。
私の自宅の湿度は、連日80%を超えています。
気温が低いと、この湿度も寒さに変わりますので、体を冷やさないように皆さんもお気を付けください。

本日お話していきたいのは、ボーカルテック(ボーカルの技)の覚え方です。
プロのボーカルや歌手の方は、ただ単純に技を覚えたから歌が上手いわけではありません。

技を学べば上達すると思われがちですが、ボーカルは教科書とノートと鉛筆で覚えるものではなく、体で覚えるアスリート選手と同等になります。
なので、体で感じる「感覚」がとても大事です。

感覚を筋肉で覚えよう

ボーカルは歌として提供する職業です。
どのような職業も勤め始めた当初は右も左もわからず、要領もつかめなかったかと思います。

しかし、日を重ねるごとに目の前の仕事を覚え、やがては一部を無意識でもこなすことができるようになりますよね。
これが感覚を体で覚えたということです。

ボーカルも同様に、声帯という目に見えない楽器を柔軟に操作して奏でるので、感覚を体で覚える必要があるのです。
では、どうしたら、感覚を体で覚えることができるのでしょうか。

感覚を条件反射で覚えよう

高度なお話のように思えますが、ほんの少し考え方を変えればできる簡単な方法です。
条件反射とは、「手洗いうがい」と同じ性質です。

帰宅したら、「手洗いうがい」をする習慣が日本にはありますが、これは、外部の雑菌を家の中まで持ち込まない、体内に菌を入れないようにする予防手段で、生まれつき「手洗いうがい」を覚えているわけではなく、成長していく過程で習います。
一度習慣的に覚えた内容は、すぐに忘れることはできません。

おそらく「手洗いうがい」を覚えた方にとって、忘れることは難しいでしょう。
これをボーカルにも応用します。

例えば、『毎日練習を欠かさないボーカル』と『ライブやステージの数週間前から練習をするボーカル』では、能力が雲泥の差で顕著に表れます。
これは、声帯、声帯を動かす筋肉、全身の筋肉、体の使い方を反射的に覚えているからです。

「このキーの発声だから、このくらいの腹圧で声帯はこのくらいに調節して、口角はこのくらい」と無意識で発声する行動を速やかに行えることこそ、反射であり、プロとして必要な条件だと考えます。
では反射を覚えるにはどうしたら良いのでしょうか。

日々の練習を軽んじてはなりません

例え、15分でも良いのです。ぜひ、毎日発声練習をしてみてください。
15分でも1年で、約5475時間(約4日間)も練習することになります。

もし、隣家が近くて発声できない場合は、レッスンの時に講師にご相談ください。
小さな声でもできる簡単な発声方法をお伝えいたします。

明日しようと思うことは今日できます。
さて、私も発声練習をしながら、さらに良質な発声方法を模索してきます。