ユダヤ教から学ぶ、ボーカルを仕事にする方法。芸術を仕事にする方法。

※こちらの記事は11096文字です。全てを読むまでに少しだけ時間が必要となります。予めご了承ください。

ユダヤ人は日本人のように働かない

日本は非常に過労大国で、世界で住みたい国のワースト3に入ると言われています。
それほどまでに市民を働かせたいのには理由がありますが、本日は、そちらを焦点にお話するのではなく、ボーカルなど芸術をどのように仕事にしていけばよいのかをユダヤ教から紐解いていきたいと思います。

ユダヤ人は13歳で成人を迎えます。
13歳というと、日本人では、中学1年生の年齢になります。

その13歳で成人した時に大人から言われる言葉があります。
『世界には2種類の人間がいる。労働収入で仕事をする人と、管理収入で仕事をする人。あなたは管理収入で生きていきなさい。なので、アルバイトは他の者にさせれば良いのです。2年、3年経ったとしても管理収入で生きていきなさい』

例えば、2年、3年経ったとしても、15歳または16歳。日本では中学3年生から高校2年生になります。
環境は大きく異なりますが、学生のうちに、管理収入で生きていきなさいと言っているのと同じ状況なのです。

皆さんがもし学生であるならば、今何をしていますでしょうか。
アルバイトをしている。学校で授業を聞いている。時々眠たいなと感じている間にも、世界ある場所では管理収入で生活している同年齢がいるのです。

お伺いいたします。
本当にその授業必要ですか?

ユダヤ人迫害がユダヤ人を強くした

ユダヤ人の考え方は時に突拍子もなく、時に冷酷な時もあります。
そのような考え方が形成されていった理由は、恐怖心であると考えます。

ユダヤ人は、5歳の時からユダヤ聖典『タルムード』を読み始め、大人になってもその聖典に則って生活しています。
このタルムードには、様々な教えが書いてあり、生活や人間関係、ビジネスや交渉など人生を生きていく全ての術が記されているのです。

ユダヤ人はそのタルムードを一文字も間違えることなく覚えるそうです。
ある例え話があります。

『閉じたタルムードにナイフで突き刺して、そのナイフの先端にある文字が何であるかをユダヤ人は当てることができる』
これほどまでに熟読しています。

ユダヤ迫害の惨状

それではなぜ、タルムードには生活する全てのことが記され、ユダヤ人はそのタルムードを信じているのでしょうか。
これには、壮絶な迫害の惨状が背景にあります。

ユダヤ人の迫害のきっかけと時系列データ

始まりは西暦1001年から西暦1100年に十字軍時代より迫害が始まったと言われています。

  • 西暦1001年から西暦1100年、ユダヤ人はキリスト教徒から妬まれて迫害を受け始める
  • 当時、ユダヤ人は、金融業を営むことを許されていたために、景気が上がっていくに伴い、生活が豊かになっていきました。しかし、貧しかったキリスト教徒はそれを恨み、「イエスを裏切ったのがユダヤ人だ」ということを口実に、迫害やポグロムと言われる虐殺、国外追放、ゲットーと言われる囲われた居住区に強制移住させられるようになりました。

  • 西暦1301年から西暦1400年、黒死病の冤罪
  • ヨーロッパで黒死病が大流行した時には、キリスト教徒から良く思われていなかったユダヤ人が井戸に毒を入れたという噂が広がり、ドイツやスイス、フランス、スペインでも殺害されたり、ゲットーが襲撃されたりとユダヤ人迫害が更に激化していきました。

  • 西暦1492年、信じてきたものを捨てる
  • カトリック教が大きくなるにつれて、ユダヤ教徒の迫害が更に激化し、生存するために今までのユダヤ教という宗教を捨てる者が増えました。1492年には、ユダヤ教徒追放令が発令され、国の政策として、宗教を捨てるなら今のまま住んでいても良いが、ユダヤ教を捨てないのであれば、国外追放するという法が出され、多くのユダヤ人が国外に出ました。

  • 西暦1930年、ナチス・ドイツによる強制収容
  • 西暦1492年以降も差別の強まりが増して、反ユダヤ主義が広まり、西暦1930年代に最も強圧的な迫害が起きました。約600万人ものユダヤ人がホロコーストと呼ばれた絶滅収容所で殺害が行われ、終戦後、ユダヤ人への同情が集まり、ユダヤ人は1948年にイスラエルを建国しました。

このように、家は燃やされ、物は盗まれ、服は剥がされ、今生きることも許されなかった惨状の中で生きていくのは、私も含めて誰も想像はできないことでしょう。
もし、そのような状況で10年間生きるならば、皆さんの思考や行動はどのように変わりますでしょうか。

おそらく、今を生きるために実行力を持って行動することでしょう。
ユダヤ人の中でこのようなお話があります。

『たったひとつ奪われなかったものがある。それは知識、知恵だ』

恐怖心は何よりも自らを強くする

例えば、目の前に今すぐにでも襲ってきそうな人がいるとします。その人と同居しなければいけないとなったら、生きるために、その人から身を守る方法を考え、行動するかと思います。
これが、大きな発想を生み、大きな力になるのです。

現代では、ストレスを良くないものだと言い、それを遠ざけようとしますが、遠ざけるということは何も変わらないということなのです。
例えは、刃物を振りかざして襲ってきた人がいます。

逃げますか? 立ち向かいますか?
逃げることも良いでしょう。自信があったり、守らなければいけないものがあるならば、立ち向かうことでしょう。

現代の日本では、刃物を振りかざす人と出くわす確率はとても少ないので、もっと身近なもので例えます。
上司や先輩から怒鳴られました。

言い返しますか? 黙っていますか?
自らの意見を言うこともできましょうし、黙って聞き入れることもできましょう。

このストレスを受けた時の判断を心理学上、闘争逃走本能と言われ、人は常に様々なストレスに対して無意識に判断しています。

ストレスはどのように捉え、どのように使っていくかがポイントなのです。
言い返すならば、言い返すだけの知識や能力を持っていないといけませんので、その分、学ぶことでしょう。

タルムードにもこのような言葉が記されています。

  • 『死にたいのなら、いつでも死ねる』
  • 死が目の前にあることが想定できます。

  • 『生きることを選べ!』
  • 死のほうが楽に見えていたと想定できます。

  • 『笑い声は、泣き声よりも遠くに届く』
  • 災害の時も、避難した皆と一緒に歌を歌ったり、笑い合ったりすると、生存率が上がると言われています。

  • 『笑えば皆が注目してくれるが、泣けば誰も注目しない』
  • 誰もが辛い環境の中で泣く者は辛くて泣いているのではありません。
    人は、辛いから悲しいから泣くのではなく、その環境に幸せを感じている時に涙を流すことができます。

    今すぐに殺される時に涙を流せますでしょうか。
    涙を流して命乞いのシーンをよく映画で見かけますが、それはその加害者がもしかしたら攻撃を止めてくれるかもしれないと感じているから、涙を流して訴えているのです。

  • 『神の前では泣け、人前では笑え』
  • 笑顔は不思議と良い印象を与え、人から人へ伝染します。
    よく言われる言葉として、神は涙を流しているものより、すすり泣くものを助けると言います。
    まさに、人前では皆を励まし、1人でいる時にこっそりと泣くものを説いているように思えます。

ボーカルを管理収入にする方法をユダヤ人の知恵から考える

ボーカルは芸術家なので、お金を稼ぐ仕事として捉えると、良い作品、良いパフォーマンスができなくなりますが、生きていく上で、どうしてもお金が必要になります。
なので、ボーカルとして生きていくためには、お金の流れを一定のテンプレートとして覚えておいて、必要な時にお金を考える形をおすすめします。

そのテンプレートでおすすめしたいのが、ユダヤ人の4つのお金の流れです。

  • 収入
  • お仕事をして稼いだお金。

  • 支出
  • 収入で得たお金で食費や娯楽品を購入したお金。

  • 負債
  • 毎月支払う借金。

  • 資産
  • 支出で無くなったお金を引いて残ったお金。

私たちは、収入を得て、欲しいものなどを購入するのに支出しますが、ユダヤ人は、そのお金の流れではなく、収入と資産で考えると言われています。
収入を得て、何かを購入したり、何かを利用したりしますが、その購入や利用をすることで、そこから収入を発生させるようにしていきます。

無駄な買い物をしないということですね。
これを上手く事業として成り立たせているのが、商品紹介のアフィリエイトです。

最近では少なくなってきましたが、以前はインターネットやYouTubeなどで、【○○を購入してみた】という動画がたくさんありました。
このようなサイトやYouTubeの説明概要欄にURLが掲載されていて、そのリンクをクリックすると、商品ページに移動したことはありませんでしょうか。

全てではありませんが、これらがアフィリエイトという事業です。
以前、芸能人がそのアフィリエイトをして問題になりました。

著名人がアフィリエイトをすることで、著名人が持っているなら、使っているならと購買意欲を沸かせたためです。

他にも支出を資産にする方法はたくさんあります。
音楽機材を購入して、それを用いて、ライブなどの活動で収入を得るならば、それは資産になります。

支出をそのまま支出としてガラクタにするのはあくまでもお金の持ち出しです。
ならば、そこから収入にしたほうが、もっと欲しいものや挑戦したいことに繋がります。

お金の持ち出しよりも怖い、時間の持ち出し

私が常に考えているひとつとして、時間の持ち出しがあります。
お金はいくらでも貯まりますが、時間は貯まりません。いつ死ぬかもわからない一生という有限の時間を使いながら生きています。

この時間を使っても益にならないことを時間の持ち出しと私は言っています。
この益とは、他人への益、自らへの益、自然への益、様々です。

単純に時間を使って、何も得ないのは非常にもったいないです。
例えば、いつの間にか夕方になっていたなんてことはありませんでしょうか。

このように感じた時は、その日で得たことはないということです。
例え、それが学校で勉強をしていたとしても。

長期的報酬と即時的報酬

何かを始めようとして行動しても、すぐにあきらめてはいませんか?
これは、現代社会の罠かもしれません。

スマートフォンの普及に伴って、物はいつでも手に入り、コミュニケーションもいつでも簡単に行えるようになりました。
何でもすぐに手に入る現代社会だからこそ、少し時間のかかることには飽きやすく、ストレスを感じやすくなってしまいました。

SNSで、既読無視されて動揺するのはなぜでしょうか。
そこには、自らの心の中で、不安や満たされていないことにありましょう。

今すぐ欲しい洋服が取り寄せとなって、待つこととなった時のストレスはなぜ感じるのでしょうか。
いつもは、すぐに手に入るということを知っているからです。

芸術はすぐにできるものではありません。
じっくりと煮込んだシチューはコクが増すように、長期的に考える必要があります。

何でもすぐに手に入る時代を上手く利用する方法

しかし、この何でもすぐに手に入る時代は使い方によってはとてもチャンスなのです。
芸術は時間をかけなければ制作することはできません。

これは、ボーカルも同様で、歌に携わることができる時間によって、能力も向上します。
つまりは、一日という限られた時間の中でどれだけ芸術に携わることができるかで能力の向上は変動します。

もし、すぐに手に入る時代ではなかった場合、物を購入するにも、お店に足を運び購入することになりますし、食事の場合も、昭和初期では、商店街に八百屋、魚屋、お肉屋さんなどが別々に建ち並び、その一つ一つのお店に足を運んで購入し、帰宅し、料理を作りました。
その中でも、醤油や味噌などの調味料は近所で使い分けたりするので、その間も人とのコミュニケーションが必要で、芸術を考えるために必要な時間も脳の容量もありませんでした。

現代では、スーパーマーケットでほとんどの食材や調味料が手に入りますし、パルシステムなどの配達サービスを利用すれば、足を運ぶことも必要なくなり、近所や人とのコミュニケーションをしなくても生きていけるようになりましたので、これはチャンスなのです。
この余裕を暇に使うか、挑戦に使うかは、私たちひとりひとりの考え方と行動に委ねられています。

労働収入と管理収入のどちらを選ぶ?

労働収入とは、どこかの企業に雇われて、一定の仕事をすることで企業が決めた、一定のお金を得ること。
管理収入とは、自らが起業して、自らの発想に沿って従業員が働いて、変動のあるお金を得ること。そして、ひとつの労働で何度でもお金を得ること。

私は間違いなく、管理収入を選びます。
企業とは、社長や株主の発想や意見に従う人を雇った組織です。

なので、企業に従じている間は、どのように仕事をこなしても、結果は自らの考えや発想ではなく、社長や株主の思惑になります。
自らを殺してまでお金を得た先に待つものは、「本当にしたいことはこれだったのだろうか」と悩むだけです。

企業にお勤めされている方へ。仕事は大変ですか?
芸術家として活動している方へ。仕事は大変ですか?

どちらも大変なのです。
それでは、どちらを選びますか?

皆さんは何のために仕事をしている?

お金を得るために仕事をしているのではないでしょうか。

多くの人が、お金のために一定の業務を行い、時間になったら帰宅するという考え方を持ち、企業では働き方改革で残業もしてはいけないと指示を出していますが、これは、仕事の本質を見失っています。

私の師匠は、仕事について、以下のようにおっしゃっております。
「仕事とは、人に使える事である」

この言葉の通り、一定の資格を持つという意味の【士】と【人】が合わさって、仕えると書き、能力を持った人が他人仕えることを仕事と言うのです。
この仕事の成り立ちの根源を見失うと、企業はあらぬ方向へ舵が傾き、芸術家は仕事として活動はできません。

タルムードのお金の流れの解釈を間違えると仕事を失う

人に対して何かを提供した時に、リターンとしてくるのが感謝です。
これを見失い、タルムードのお金の流ればかりを考えてしまうと、仕事の根源を失います。

仕事のお話で経営という言葉をよく聞くかと思いますが、実はこの経営という言葉は仏教の言葉です。
ある和尚さんは、経営を織り成す布として例えておられました。

「縦の糸と横の糸が交互に織り成さないと布を作ることはできない。縦の糸が思いやり、横の糸が収入。思いやりだけあっても経営は上手くいかない。収入だけ見ていても経営は上手くいかない。ふたつが寄り添って初めて仕事として経営できる」

もともと芸術は、人のそばで癒しとなって何千年もきました。
しかし、資本主義の考え方が広がり、芸術が人に影響を与えるひとつの商材として扱われるようになり、どうしてもこの根源を見失いがちです。

ぜひ、人に何か癒しとなる、感謝されることに集中し、結果としてお金が流れてくる考え方を挑戦してみてください。

実際にどのようにしたらボーカルを管理収入にできるの?

ボーカルのみならず、画家や漫画家、プログラマー、様々な芸術家の誰もが管理収入型の仕事です。

具体的にどのようにビジネス展開すれば良いか、例としてあげると、

  • 画家
  • peacefamily21さんは、ヤフオクで様々な画家の絵画を出品しており、その金額も数千円から数万円です。
    画家の名前は有名な方から無名な方まで幅広く扱っています。

    逆に考えるならば、無名でも販売できるのが、オークションと言えます。
    購入してくれる方のターゲット層を厳選して、いくつも出品してみると良いかもしれません。

  • 漫画家
  • 近年では、知識を欲しいと考えている方が多くなってきていますので、専門知識を含んだ漫画はいかがでしょうか。
    ためになる漫画(外部リンク、ムテキハックに移動します)

  • プログラマー
  • RPGツクールというゲームでゲームを制作し、それを面接に提出して欲しいと指示する企業もある程に、細かいプログラムが必要なゲームです。
    これでフリーゲームから始まり、周知したら、そのゲームプログラムデータだけを有料化して仕事にするのも良いでしょう。

  • ボーカル
  • パフォーマーとして活動する方も、音楽配信をするも良いでしょう。
    例えば、パフォーマンスした動画をYouTubeに配信して周知した後、パフォーマンスの仕方をお伝えする動画をYouTubeに配信したら、その内容に感謝されるのではないでしょうか。そこに広告を掲載したら、収入になります。
    音楽配信をする場合は、フリー音源を提供しているサイトに制作した音源を配信し周知していった後、寄付を募るもよし、有料で配信するもよし、YouTuberなどに直接、音楽を提供するのも良いでしょう。

    このように、現場で仕事をすると労働収入になってしまいますので、その現場で1度の労働から何度も収入を得る方法を考えるのです。

    これらはすでに活動されている芸術家がいますので、このビジネスモデルに更に何かを加えて、少し新しいモデルにしたほうが良いと考えます。

ボーカルのお仕事をどのように活動するか

ライブハウスで歌うことに違和感を覚えてストリートミュージシャンになった、酸欠少女こと『さユり』さん。
オーディションを何十回と不採用でもオーディションを受け続けた結果、女優として活動を始めた、有村架純さん。

インターネットを利用して歌を発信する、ラメセスBさん。
芸人と音楽を武器に、独創的な企業の歌などを作っている、AMEMIYAさん。AMEMIYAさんは、自ら企業に赴き、交渉し、取材し、その企業にあった曲を作詞作曲しています。

活動方法は数多にあります。
それはもう余りにも無限大の数なので、一概には言えませんが、ボーカルとして活動される時の大きな分岐は、パフォーマーとして活動するか、作品制作者として活動するかです。

音楽事務所にはもう力がない

音楽事務所やレコード会社などが数多く在りますが、今はもう力を失いました。
残されるのは、業界のパイプだけでしょう。

音楽事務所が力を失った3つの理由
  • 誰もが広告宣伝ができる時代になった
  • 音楽事務所やレコード会社は、芸術家を商品として、その商品を世に広めるための役割がありました。
    今でもCMで広告を出稿すると、100万円以上の費用がかかり、電車の車両内の広告も同様に100万円以上の費用がかかります。

    しかし、根本的な問題があります。
    皆さんは、テレビのCMを見て、購入までに至った商品はありますか?

    電車の車内の広告や構内の広告を見て、購入までに至った商品はありますか?
    おそらく非常に少ないと思います。

    その広告よりは、好きなYouTuberや好きな芸能人がSNSで「使ってます」と言った商品のほうが購入しませんでしょうか。
    このように企業に頼らなくても、YouTubeやSNSで商品を宣伝したほうが広告効果が期待できるのです。

    これは、市民がテレビを観る時間よりも、YouTubeやSNSを観る時間が多くなったためです。
    このように誰でも簡単に宣伝できる時代になったのがひとつです。

  • 誰もが起業できる時代になった
  • 2006年5月に、日本で新しい商法改正が施行されました。
    この商法改正を『新会社法』と言い、この施策によって、個人事業主をはじめ、多くの芸術家が世に出やすくなりました。

    改正前では、起業するのに、有限会社は最低300万円、株式会社は最低1,000万円必要と決められていた資本金が、改正後では、1円から起業できるようになりました。
    改正前でも、資本金1円から始めることは可能でしたが、設立してから5年以内に上記の資本金を所有することが条件となっており、事実上、資産のある起業家しか行動に移すことができなかったのです。

    そして、もうひとつ、個人事業主として起業しやすい改正として、改正前は、役職が最低3人以上、監査人が1人以上、必要であったところが、改正後では、起業者の1人で起業できるようになりました。
    この新会社法が、芸術家にとって、追い風となり、それが現在では、浸透し定着してきたのです。

    例えば、作品を販売したいと思った時、皆さんは、どのように考えますか?
    企業にその作品を売り込みますか? それとも、喜んでくれるユーザーに直接売り込みますか?

    個人で営業をする時間がなかったり、アポイントが苦手なのであれば、企業に営業を頼まなくても、芸術家個人がマネージャーを雇えば良いのです。
    広告を出稿すればすぐ売れる時代は、バブル崩壊して、すでに失われています。

  • 大きくなり過ぎた組織は行動が重い
  • 企業は大きくなればなるほど、企業間の交渉や摩擦が発生し、役職も多くなります。
    その分、それらに意志を伝達するのは時間がかかり、企業はお金を多く使って、お金を多く得ようというビジネスになりがちです。

    そこで、矛先を間違えると、良からぬ事業を運営し搾取などが起きます。
    しかし、個人は違います。

    自らが考えた通りに物事を動かせるので、自らがポンコツにならない限り、人に愛される事業として成り続けます。
    しかしその分、企業にはできないことを常に考え、人のために成すことを主軸として立ち、先を見通して事業を展開する努力と勇気が必要になります。

    上手くいかなくても、失敗をしても、全ての責任は自らが担うことになります。

    実はマネージャーのいる芸能人も、毎日のように営業やオーディションを芸能人自らの足で出向き、仕事を得ています。
    すると、音楽事務所やレコード会社は必要あるのでしょうか。

    業界のパイプを生かして、斡旋するだけの組織なのではないでしょうか。
    ならば、毎日YouTubeで動画を出していたほうが、テレビのCM以上に、現代では効果が見込まれるでしょう。

作品やパフォーマンスを販売するには

作品を制作してインターネットに載せただけではひとつも売れません。
パフォーマンスを現場で行っても収入にはなりません。

ポイントは、その作品を見た方がお金を支払うまでの購買意欲に繋げていくことです。
そのために必要なのが、ターゲット層の絞り込みです。

その作品やパフォーマンスが誰のためであるか、誰が見たら、感動してくれるかをじっくりと考え、明白にしてから、その方のために作品を制作し、パフォーマンスをしてみてください。
例えば、歌手のあいみょんさんは、ストリートシンガーで活動し、4年でメジャーデビューしています。

あいみょんさんは、仕事帰りのサラリーマンと大学生に向けた歌を制作して歌っていたと、バラエティで語っていました。
もちろん、他の要素もあったことでしょう。

しかし、ターゲット層を絞り込むのはとても重要であることは間違いないと私は考えています。
細かく考えるべきです。

少しだけ、私が使っているテクニックをお伝えいたします。

例えば、この記事をじっくりと読んで下さる方はどのような方でしょうか。
ある程度、想定できますよね。

これで、こちらのスクールにご興味を持ってくださる方を厳選することだってできます。

MNMをどのように使うかが販促の鍵となる

MNMとはネットワークビジネスの略称で、日本では、ネットワークビジネス=ねずみ講=詐欺という扱いとなっていますが、海外では、このMNMは盛んに事業として取り入れられています。
このMNMは、芸術家にしかできないビジネスモデルではないかと私は思っています。

最近では、プロでもアマでも誰もが一定の歌唱力があり、誰もがプロになれるチャンスはあります。
素人でもプロでも、業界に近い場所で活動している方であれば、歌の上手い方は上には上がいると感じていることでしょう。

プロというのは、能力があって普通なのです。
私たちも同様なのではないでしょうか。

例えば、レストランに行って、店内は汚れていて、料理も調理の仕方に雑を感じたら、再びそのレストランに行くことはないですよね。
誰もが、プロは一定以上の能力を持っていると考えて、足を運ぶので、プロの現場に行けば、能力があるのは当然なのです。

その中で、プロとして活動する人もいれば、素人として活動する人もいます。
もちろん、プロを求めていない方もいますが、プロになりたくてもなれない方もいます。

プロになれない方は、このMNMの仕組みができていないと考えます。

ねずみ講は詐欺? 愛のねずみ講とは

MNMには2種類のねずみ講があると考えます。
詐欺としてのねずみ講と人を癒すためのねずみ講です。

一般的に言われる、ねずみ講は、何か商品を購入して、その商品を友人などに紹介し販売促進すると価格が割引になったり、本体価格が無料と謳いながら、その部品は定期交換が必要で、部品に費用がかかったりするものです。
これは、人を騙す行為なので、良くないねずみ講として分類されます。

もうひとつのねずみ講は、作品などに感動して、友人に紹介して広まっていくものです。
これを私は愛のねずみ講とよくお話しています。

例えば、良い曲と出会って、その人が友人に、「すごくいい曲だから聴いて」と言い、友人がその曲を聴いて、良い曲だと思ったら、また違う方に紹介をしていったら、どんどん大きなコミュニティになるとは思いませんでしょうか。
この結果、そこにお金の流れが発生し、著者にリターンがくる、これが愛のねずみ講です。

少し、ペイフォワードに似ていますよね。
ペイフォワードとは、1人が誰かから親切を受けたら、その人に「ありがとう」と返すのではなく、他の3人に親切をするとだんだん大きな親切の輪になっていき、それが幸せなことであると説いた運動のことです。

これを題とした映画があります。

ペイフォワード可能の王国のDVD画像

可能の王国のDVDの表紙


【ペイ・フォワード 可能の王国】

ボーカルを仕事にする方法の3つの大原則

今後、ボーカルをお仕事にするために必要な3つのポイントをお伝えいたします。

  • 世界で誰もが知っていること
  • 誰でも簡単に始められるものに着目すると、そこにチャンスがあります。

  • 子供から大人まで誰でも楽しめるもの
  • カラオケもそうですし、食事も旅行もスポーツもありましょう。多くの人が始められる分、そこに沢山のチャンスがあります。

  • 世界で流行っていること
  • 日本だけではなく、世界中で流行っていることに着目すると、世界では一般的であるビジネスモデルでも日本ではまだ新しいのであれば、そこにチャンスがあります。

これらを探した上で、自らのボーカルとしての能力や経験や好きなことを混ぜて、じっくりと煮込んだシチューのように新しいコクを作って、世に発信するのが良いでしょう。
もし、見つからない場合は、ぜひ一度、セントラルノイズボイススクールにお越しいただくか、お悩み相談窓口にご相談くだされば幸いです。
お悩み相談窓口はこちら(セントラルノイズボイススクールのお悩み相談窓口に移動します)

学校に行きたくない皆さん、芸術を学んで仕事にしませんか?

ご興味のある方はぜひ一度ご覧になってください。
フリースクールについて(セントラルノイズボイススクールのフリースクールのページに移動します)

埼玉県熊谷市で、芸術的感性を体感的に養うフリースクールをセントラルノイズボイススクールは始めました。
こちらでは学問や勉強ではなく、芸術をビジネスに変えていく授業を受けることができ、他のフリースクールとは違う新しいフリースクールです。